「争族」を避けるために気をつけたい4つの遺言ポイント

4つの遺言ポイント

遺産分割協議とは
遺言がなかった場合の相続で、どのように遺産を分けるかを決める相続人全員の話し合いのことをいいます。

しかし、この遺産分割協議がこじれることは少なくありません。

話し合いがまとまらず、争いとなり、家庭裁判所に持ち込まれた件数は、2015年には、およそ15,000件でした。この件数は10年前に比べて25%も増えています。

このような「争族」を避けるためには、「遺言」を作り、「誰に何を相続させるかをはっきり決めておく」ことが大切です。

 

遺言作成で気をつける4つのポイント

①誰に何をどれだけ相続させるかをはっきり書く

気をつけたいのは、「誰に何をどれだけ」相続させるか具体的に決めておくことです。

例えば
「妻A子に全遺産の3分の1、子どもB美とC男にはそれぞれ遺産の3分の1ずつを相続させる。」
と遺言に書かれていたとします。

これは、相続分の「割合」しか指定されていません。

そのため、不動産や預貯金などの個々の遺産をどのように分けるかは、結局相続人が話し合って決める必要があり、話し合いがまとまらない可能性があります。

「割合」を決めても問題にならないのは、預貯金など、分割しやすい財産だけだと心得ておきましょう。

②遺留分に配慮する

遺言で法定相続分と異なる分割が指定されても、「私にも最低限の遺産をください!」と請求できる遺産の範囲を「遺留分」といいます。遺留分を侵さない遺言になるよう心掛けましょう。

③生前贈与した財産や、介護してもらった貢献度を考慮する

学費や自宅購入資金の援助など、他の相続人に比べて特別な利益を受けた相続人がいる場合、遺産の前渡しをしたとみなされます。その評価は、相続開始時の物価指数に換算して評価すべきだという考え方になっています。

④なぜそのような分け方にしたのか理由を書く

遺言には「付言事項」という項目があります。「付言事項」には法律的な効力はありませんが、分割の理由などを書くことで、相続人を納得させる一定の効果がある考えられています。これを書くかは任意ですが、ぜひ書いておきたい項目です。

■付言事項サンプル(長男の相続分が次男より極端に少ない場合)

「次男の○○は、私の身体が不自由になってからずっと親身に介護をしてくれた。
仕事をしながらの介護は本当に大変だったと思う。本当にありがとう。
長男の□□は遠くに住みながらも、私のことを何かと気にかけてくれた。とても感謝している。
長男□□には少し少ない遺産分けになったが、自宅の購入資金などを贈与しているので、それを踏まえてこのような分け方にした。このことを含めて理解してほしい。」

この一文を読んで、どのように感じるでしょうか。
もちろん感じ方は人それぞれですが、「こういう理由なら仕方ない」と遺言内容に納得する人も多いのではないでしょうか。

 

しっかりした「遺言」を残すことで「争族」を避けることは可能になります。

家族が争わなくてすむよう、また、ご自分の考えを伝える手段として「遺言」を活用するのも一つの方法です。