行政書士のひとりごと

行政書士を始めるきっかけをくれた知人

損害保険会社で働いていたころの同僚。

それが、行政書士事務所を開業するきっかけをくれた人です。

2015年のある夏の日、「遺産分割協議書」を作ってもらえないかという連絡を突然受けました。

当時の私は、中国から日本に戻り、システム会社で庶務の仕事についていました。

おしゃれを楽しみながら清潔なオフィスで働ける、いわゆる「日本人らしい生活」ができてほっとしていました。それと同時に、期間限定の働き方しかできない派遣社員としての立ち位置に悩んでもいました。そして「自分にもっとできることがあるのではないか」と自問自答する日々を送っているところでした。

 

そんな中、連絡をくれたのがその同僚です。

その人は、何年も前に私が「行政書士資格」を取ったことを覚えており、困った時に私を思い出してくれたのです。実は、その同僚には10年以上会っておらず、連絡さえもとっていませんでした。それなのに、自分を思い出してくれたことに感激しました。

しかも、依頼内容は相続に関するもの。
ちょうどその少し前、自分自身が叔母の相続で大変な目にあい、相続に関する本を何冊も読んで知識は蓄えられていました。

その話を受けたとき
「あ、今、私は背中を押されている。前に進め、と言われている」
そう感じました。

仕事は「縁」のもの。
どこからどうつながっていくか分からないし、びっくりするところからつながったりするから面白いものです。

私の迷いは完全になくなり
それからは、開業に向けてブルドーザーのように動き出しました。

この依頼がなければ、今でも行政書士をしていなかったかもしれません。

一歩踏み出す勇気をくれたこの同僚には心から感謝しています。